代表者御挨拶
私は、大学の工学部機械工学科を卒業後、知的財産の分野から日本経済の発展に寄与したいとの想いで、弁護士を志しました。弁護士登録後は、東京の国内屈指の企業法務系の大手法律事務所に勤務し、国内外の多種多様な企業法務案件に携わり、経験を積んできました。
東京では最先端の業務に携わり、忙しくも充実した生活を送っておりましたが、北海道での生活が忘れられず、北海道で暮らしたいと思いが募り、家族で北海道・札幌市に拠点を移すことを決め、札幌で、道内の様々な企業の法務に関する案件に従事してきました。
しかし、弁護士として、多くのお客様と関わる中で、中小企業の支援としては提供する価値として不十分じゃないかと思うことがありました。その多くは、「お金に関する問題」です。
弁護士という職業柄、「お金」に関する相談は、多くの場合、本当にギリギリの状況で相談されます。その相談も、「あと2週間で金がなくなります。」、「来月の給料が払えません。」というのならまだしも(それでも、可能な対応は限定されてしまいますが)、「全く金がありません。」ということすらありました。
印象に残っているのは、ある会社(「A社」とします。)のケースです。
A社からは、新規ビジネスを立ち上げるとの相談を受け、このビジネスに関わる法的なリスクを洗い出すことや、契約書等の法律文書の作成業務の依頼を受けました。
A社から依頼を受けたのは、あくまで法的な観点からのアドバイスでしたが、私がビジネスのリスクとして感じたのは、法的なリスクというよりも、お金、つまりは資金繰りの問題でした。
そのビジネスは、顧客が増えてくれば安定して収益が出ることが期待できるビジネスモデルであるものの、そこに至るまでにかなりの時間がかかってしまうことが予想されました。本来は、ビジネスの開始前に、十分な金銭的手当ができているのかどうかを細かく検証して、実施するかどうかの判断をすることが必要なのでしょうが、A社社長の発言からは、十分な検討がなされたようには見受けられませんでした。しかし、私は資金繰りの面での助言を求められたわけではありませんでしたし、既にビジネスも走り出していた時期でもありましたので、この懸念を特に掘り下げることはしませんでした。
結局、思っていたよりも早い時期にその懸念が現実化してしまい、A社は、資金繰りに窮して事業を停止せざるを得なくなり、廃業の道を選ばざるを得なくなってしまいました。
このケースで、私は、資金繰りの問題に気付きながらも具体的なアドバイスをできなかったことを非常に悔しく思うと同時に、私がビジネスの面でのアドバイスを求められる存在ではなかったことを残念に思いました。
このケースの他にも、長い付き合いがあった会社が、ギリギリの状態で駆け込んでくるといったケースが何件かありました。話を聞き、財務書類を確認すると、「もっと早く対応していれば、こうならなかったのではないか・・・」と思うこともありましたが、そのような状況では可能な対応は法的整理しかなく(あまりにもギリギリすぎて法的整理すら難しい場合もありました。)、私自身が、もっと早い段階で相談される存在でなかったことを、非常に悔しく思いました。
そこで、私は、中小企業にとって最も重要な「お金」に関する相談を受ける存在になりたいと考え、財務や経営に関する勉強に真剣に取り組み、京都大学経営管理大学院の上級経営会計専門家(EMBA)のプログラムを修了し、事業再生業務への取り組みを開始しました。苦境を打破するために、経営者とともに知恵を出し、汗をかきながら、様々なステークホルダーとの利害を調整していく業務に、一般の企業法務とは異なるやりがいを感じています。今は、お客様企業の発展に貢献できるよう、日々勉強を積み重ねる毎日です。
古瀬経営法律事務所
弁護士 古瀬 康紘
経営理念
企業経営の伴走者として、企業の持続的発展を支援し、
地域社会の明るい未来を創造する。
代表者 略歴
2009年 | 弁護士登録(第一東京弁護士会)、長島・大野・常松法律事務所に入所 |
2012年 | 札幌弁護士会に登録替え、桶谷法律事務所に入所 |
2013年 | 弁理士登録 |
2015年4月~2017年3月 | 日本弁理士会北海道支部長 |
2018年 | 古瀬法律事務所開設 |
2021年 | 古瀬経営法律事務所に名称変更 |
2023年 | 税理士登録 |
学歴・資格等
主な学歴
- 久留米大学附設高校卒業
- 東京大学工学部機械工学科卒業
- 神戸大学法科大学院修了
- 司法修習修了(札幌市)
- 京都大学 経営管理大学院上級経営会計専門家(EMBA)プログラム修了
所有資格
- 弁護士
- 弁理士
- 税理士
- 経営革新等支援機関(ID:106801002605)
所属団体等
- 札幌弁護士会
- 日本弁理士会(北海道支部)
- 北海道税理士会
- 知財総合支援窓口 配置専門家
- 北海道中小企業活性化協議会 アドバイザー弁護士
- 中小企業基盤整備機構(承継円滑化支援) アドバイザー弁護士
- 北海道事業承継・引継ぎ支援センター 登録専門家弁護士
- 札幌東ロータリークラブ
事務所概略
名称 | 古瀬経営法律事務所 |
所在地 | 〒060-0061 札幌市中央区南1条西11丁目327番地27 ジュピタープレイス2階 |
TEL / FAX | TEL:011-213-1723 / FAX:011-213-1724 |
代表者 | 古瀬 康紘(こせ やすひろ) |
設立年月日 | 2018年1月4日 |
アクセス
- 市営:地下鉄東西線 西11丁目駅 2番出口 徒歩2分
- 市電:中央区役所前
- バス停:札幌プリンスホテル・西11丁目駅前